まずはシミュレーション
くるくるワイドの戦略を考える上で整理しておきたいことは、いくつか手法を組み合わせてトレードしていくわけだけど、各手法の役割は何かということと、どういう仕組みで最終的に利益を残すのかを明確にイメージしておきたい。
そうすることで、状況判断→戦略決定のプロセスが考えやすくなると思うんですよね。
買いの手法と売りの手法がいくつかあるけど、今回は シンプルに(本体+トラップ)だけで考えてみます。
【くるくるワイドで使う手法 】
- (↑) 本体
- (↓) トラップ
- (↓) ヘッジ
- (↑) 複利
- (↓) 固定
- (↑↓) ピンポン
- 仮想建値化
- 先消し
ということで、 本体とトラップのみでシミュレーションしてみました。
- 通貨(ドル円)
- 期間 (2018/3/12~7/12)
- 本体建値 107円
- 初期の出口 114円
- 損切目安 92.9円
- 資金 100万円
- トラップ数 70本
- トラップ幅 10.1pips
- トラップ利確幅 50pips
チャートとしては(↓)こんな感じ。
出口を7円上に設定し、107円のスタート直後に2.4円ほど下落した後、上下動でトラップ益を稼ぎながら、出口に到達する、いわゆるくるくるワイドが得意とする「少し下げてから出口に到達するパターン」です。

そして、この4か月分をEAシステムでまわした結果が (↓) これだ。

本体+トラップの考察
本体建値よりレートが下がった時、 想定レートの半分までの下落なら出口も同じ値幅分下げることになる。
参考 (想定レートの半分の値幅を逆行とは・・・建値から出口の7円幅の半分である3.5円を、建値より下に逆行すること)
(本体+トラップ)だけで考えた時、出口到達時には、①本体の利益、②トラップの確定益、③トラップの含み益 の合計が合計損益となるわけだけど、
①本体の利益は ③トラップの含み益(損失) をカバーするために使い、想定レートの半分の値幅を逆行した時点で、本体の利益=トラップの損失となるので、出口到達時の合計損益はゼロになる。
今回のケースのように、想定レートの半分以内の逆行の場合は、 本体の利益 > トラップの損失 になるので、その差分が利益として残ることになる。
つまり本体の利益は、逆行が想定レートの半分以内の時だけ残り、そこにプラスしてトラップの確定益が合計の利益となる。
こう考えると、本体で利益を出すというのはあまり当てにできる要素ではなく、トラップの確定益が実質の安定利益を生んでいるように思う。
トラップの確定益と含み損
次に、トラップ確定益とトラップ含み損に注目してみると、確定益が約7万円に対し、含み損が約-25万円と、おいおいトラップってやる意味あるのかよ! 本体だけやった方がいいんじゃね?
とか思うような結果になっているけど、これもくるくるワイド特有の考え方で、上がっても下がっても全体で利益を出すという戦略なので、下がった時はどんどんトラップの利益が確定され、上がった時はトラップの損失は最低でも本体利益と同じになるので損することはない。
最初から途中で発生するトラップの確定益を狙った戦略だから、トラップの含み損が大きくても、どうぜ最後には本体と合わせてゼロ以上になるんでしょ。 と思っていればいいのです。
くるくるワイドは非効率?
通常のトレードだと、エントリーする度に毎回利益を目指すので、こういうトレードは非効率に見えるかもしれないが、そもそも、通常のトレードでしっかり利益を出せるトレーダーには、ホント非効率なトレードだと思う。
でもね、そうでない大概の人にとって、上がっても下がってもビビらずにどっしり構えて、着実に利益を出すにはいい手法だなと僕は思ってるよ。
何か月も掛けてたったこれだけのトラップ益か。。。となる所だけど、これをベースとして、どういう状況でどういう戦略を使うと利益を最大化できるか、引き続きシミュレーションしていきたいと思う。
最後に、今回のシミュレーション動画をノーカットでアップしておきます。無音で退屈だと思うけど、何か検証したい人の役に立てば幸いです。
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