くるくるワイド 意外な結果に!トラップ利確幅はどれくらいが最適?

くるくるワイド(戦略ノート)

今日のテーマはトラップの利確幅

前回は、トラップ幅と本数、ロット数をどう設定すれば、利益が大きくなるのかを検証しました。

結果的には、トラップ幅を狭めて本数を多くしても、トラップの利益にはあまり影響しないという、書籍「FXくるくるワイド投資術」で解説されていることを否定するような結果になってしまいました。

でも、せっかく検証したので、今回はこの結果を基に進めていきたいと思います。

例によって、僕の頭じゃ考えても難しいので、くるくるワイドのEAを使ってシミュレーションして結果を分析していきます。

ベースにするトラップ設定は、前回の検証でどれも同じような結果になっていたので、今回は 3000通貨、30銭幅、23本という設定で検証しています。
(本当は1000通貨でやろうと思ったんですが、3000通貨で回す方がEAの処理が軽くて、時短になるからです。大体の傾向を把握するだけなので、ご了承ください。)

検証するチャートは前回と同じ所です。また日足のチャートを張っておきますね。
107円のスタート直後に2.4円ほど下落した後、上下動でトラップ益を稼ぎながら、 7円上の出口に到達する、いわゆるくるくるワイドが得意とする「少し下げてから出口に到達するパターン」です。

EAを使ったシミュレーションの内容

シミュレーション設定
  • 通貨(ドル円)
  • 期間 (2018/3/12~7/12)
  • 本体建値 107円
  • 初期の出口 114円
  • 損切目安 92.9円
  • 資金 100万円
  • トラップ幅 30銭
  • トラップロット数 3000通貨
  • トラップ本数 23本
  • トラップの利確幅 (30銭、50銭、70銭、90銭)

さて、シミュレーション前に僕が予想したのは、おそらく50銭利食いで問題ないだろうということでした。
だって、書籍でも50銭利食いで説明されているし、出口までの7円幅を狙う中で、大きすぎず小さすぎない値幅でちょうどいい感じがしていたからです。
(ただ、最近のドル円のように、相場全体が小さな値幅になっている時は、調整が必要かなと思っていますが。。)

そして、今回検証した利確幅は

  • 30銭
  • 50銭
  • 70銭
  • 90銭

と50銭をベースに、前後20銭間隔にしました。

これくらいで、大体大まかな傾向が分かるだろうと思ったからです。

シミュレーション結果

それぞれ 30銭、50銭、70銭、90銭 の利確幅でEAを回してみました。

そして、結果を表にしたのが↓これです。
確定益と決済回数はその時点の累計です。

僕の予想に反して、30銭が一番大きな利益となりました。
しかも、 90銭 < 70銭 < 50銭 < 30銭
と小さな利確幅にする方が利益が大きくなる傾向です。

この傾向を見てしまうと、10銭や20銭で利確したらもっと利益出るのかな?と考えてしまいますよね!? 
10銭幅は時間かかるけど、やっぱりシミュレーションするべきかなぁ(・_・;)

相場の値幅とトラップ利確幅の関係性

そもそも利確幅というのは、相場の上下動のサイズが小さければ小さく利確し、上下動のサイズが大きくなれば大きな値幅で利確するのが効率的だと思っていて、

でもそのサイズは相場によりけりなので、余程長期的なレンジとかじゃなければ、あまり突き詰める部分じゃないのかなと思っていたのですが、その関係性を少し探っておいた方がいいかなと思い始めました。

ということで、今回EAで動かした部分を月別に集計してみました。
それぞれの月別の確定利益はこんな感じです。(累計じゃないやつです)

他の利確幅に比べて、利益が大きい所は赤色、少し少ないが実用的な所を黄色にした。

そして、利益の変化をチャートの値幅(波形)を見ながら分析してみました。
↓このチャートは、今回テストした部分の4時間足です。

分かりやすいように波形を書いてみました。
チャートの値幅が大きく、かつ上下動の値幅もある部分は赤線、それ以外を黄色で引いてみました。
4月については値幅は大きいが上下動の値幅が小さいので黄色にしています。 (上げっぱなし傾向)

では、それぞれの月を比較していきます。

3月

開始月で運用期間が半月ほどだが、それにしては金額ベースのトラップ確定益が多い。
やはり上下動の値幅が大きくなると、トラップ利益は増える傾向
また上下動の値幅が大きいにも関わらず、トラップ利確幅の小さい方が、結果的に確定益が多い傾向になったのは意外だ。

4月

他の月に比べて、金額ベースのトラップ確定益が少ない。
チャートの値幅は大きく動いたが、上下動の値幅が小さく利確できていないのが分かる。
上下動の値幅が小さいので、トラップ利確幅も小さい方が確定益が多くなっている。

5月

他の月に比べて、金額ベースのトラップ確定益が一番多い。
チャートの値幅も大きく、上下動の値幅も大きいので、全ての利確幅で大きな利益が出ている。
上下動の値幅が大きいので、大きな利確幅の方が有利かなと思ったが、意外にも小さい利確幅の方が利益が大きい結果となった。

6月

5月に比べると、チャートの値幅も上下動の値幅も小さいが、上げ下げ共に1円以上の値幅がある
トラップ利確幅は、30銭より50銭の方が利益が多かったが、50銭の方が波の上下動にうまく合ったということだろう。ただ、70銭や90銭に比べると、やはり30銭の方が利益が多い

7月

上下動の値幅が小さく、70銭、90銭だと利確できていない。
トラップの利確幅は小さい方が有利な相場だ

まとめ

今回は自分の予想に反する結果が出たので、やりがいのある検証でした。

  • トラップの利確幅が大きいよりも小さい方が、確定益が増える傾向にあるということ。
  • トラップの利確幅が小さい方が、どんな相場でも利益が多くなりそうだということ。

小さい利確幅の方が良さそうということが分かったが、ではどれくらいの利確幅がベストなのか?
突き詰めるところじゃないよなぁと思いながらも、もう少しやってみたい気になっています。

利確幅 10銭、20銭、30銭の比較くらいでしょうか。
あとは、他のチャートでも本当に同じ傾向なのか?という所も気になります。

一生懸命記事書いたけど、今後の検証結果次第では内容をひっくり返すことになるかもしれないですね。
その時はガセネタですみませんと謝ります。

ではまた!

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